今年もよろしくお願いします。
前回、コメントをいただいた荒生さんのコメントについて感想を書きます。
私は、神奈川県伊勢原市における第二東名(新東名)の建設について反対の意見であり、そのため、このブログを書いています。
しかし、神奈川県伊勢原市における新東名の工事が無駄と考えても、だからといって日本全国の、すべての公共工事が無駄であり、必要がないとは判断できません。日本全国の実情をすべて知っているわけではないからです。
そういう中で、私の中で伊勢原の第二東名建設反対が、自分では知らないそれ以外のすべての公共工事に対しての反対に、無意識的に広がってしまっていたかも、しれないと思い、そのことは反省させていただきました。貴重なご意見、ありがとうございました。
□ 税金で巨大公共工事を行なうシステムは高度経済成長期には有益だった
私は現在の税金で公共工事をつくるシステムを、あらゆる場合に否定すべきとは思っていません。
私は、このブログにおいて、2012年9月25日「伊勢原の選挙」の中で、こう書きました。
「高度経済成長時代の時代遅れの旧システムが一人歩きして、低成長、少子高齢化時代に適応できず、生活を破壊している。未来について考えられない近視眼的な人たちが、旧システムの利権に群がっているようにしか見えない。」
これを読んでいただければ、私が、高度経済成長時代には、税金で公共工事を行なう行政のシステムに意義があったが、そのシステムは高度経済成長が終わって低成長、少子化の現代の時代には合わなくなったという意見であることを読み取っていただけるのではないかと思います。
私は自分の作っている兄弟ブログ「素人百姓日記」において2012年8月21日に「時代は変わる。別のシステムが必要だ」という記事を載せました。
そこには、こうあります。
http://isehyakusy.exblog.jp/16005675/
「現在、無駄な公共工事を行っているシステムは、高度経済成長期には有効だったと思います。
経済成長するから税金が取れる。取った税金で高速道路など国にインフラを整備する。世の中に公共工事で金を落とし、経済を活性化させる。同時に公共工事で国のインフラやシステムを充実させることで、さらなる経済成長を促す。経済成長すればまた税収が増える。経済が公共工事で成長するいい循環のやり方。これは、高度経済成長期には有効だった。
人口は増えるし、国のインフラ整備は必要だし、経済は豊かになっていくから。
それは、特別な、ある意味幸福な時代のこと。
でも、時代が変わったんだ。
今までの古いシステムにしがみついていたら、駄目なんだ。
バブルを一つの頂点にして、時代は変わった。国のインフラはある程度完備した。国民の充分豊かになり、これ以上の豊かさを望まなくなった。それから少子化になって人口は減り始めた。しかも経済成長によって自然も破壊されたし、伝統生活も破壊された。
別の人間哲学が必要だ。別のシステムが必要だ。別のヴィジョンが必要だ。
豊かさだけが人間の幸せじゃない。経済成長だけが幸せじゃない。
他に手ごたえのある幸せ。人間を大切にするシステム。自然を破壊せず環境を大切にすること。」
これを読んでいただければ、税金で公共工事をするシステムが、高度経済成長時代には有効だったが、時代が変わったんだ、という私の意見がよりはっきり理解していただけると思います。
私は、東北の被災地の状況について、申し訳ないのですが、詳しく知りません。
しかし、終戦後、空襲で破壊された町や交通やインフラの状況と、東日本大震災で町や交通やインフラを破壊された状況が似ており、公共工事を推進して、町を復興させる、システムが、被災地には有効に働くというご意見には、納得できるものがあります。
□ 被災地でない地区に作られる第二東名(新東名)の無駄
ただ、私は、伊勢原の第二東名(新東名)建設は、無駄であり、自然破壊であり、文化破壊であり、借金を多量に子孫に残す、やめるべきものであるという意見は、私の生活実感とさまざまな調査から、確信しております。
当ブログで、20012年4月14日「新東名静岡開通」において、『「建設費9蝶5000億円の巨大資産は1.7%弱の収益しかもたらさず、しかも建設費は全て借金付きだ。利息を5%とすると4750億円になる。1599億円を稼ぎ出すために収益の3.0倍もの利息をこれから何十年にもわたって払い続けるのだ。否、利息を払うために借金を何十年も続けていくのだ。こんなプロジェクトが許されてよいはずがない。」
こんな風に「日本のブラックホール・特殊法人を潰せ」(櫻井よしこ著)で書かれた新東名。』
と書きました。
莫大な借金をもたらし、通行料では利息を払うために、借金を何十年も続けていく第二東名(新東名)。
しかも東京都心まで第二東名(新東名)はできず、神奈川県海老名までです。
盆正月や連休の帰りくらいしか、神奈川の現東名は渋滞しません。
その状況に対して、第二東名(新東名)は絶対必要ないと私は考えます。
□ 自民党の小泉政権、スタート時の民主党政権は無駄な公共工事の見直しを打ち出し、国民の支持を得た。
かつて小泉政権の時に、自民党の石原伸晃氏がなぜ、「無駄な道路は作らせません」と叫び、小泉政権は国民から、圧倒的な支持を受けたのでしょうか?
民主党が2009年のマニフェストで「税金のムダづかい」を再生産している今の仕組みを改め、新たな財源を生み出す。」「コンクリートから人へ」と主張し、国民の支持を得て、圧勝し政権交代を行なえたのはなぜでしょうか?
国民の多くに、公共工事の中には、無駄なものがあり、事業仕分けをして税金の無駄な公共工事を止めてほしいという意見あったのだと私は思っています。
すべての公共工事が無駄ではない、しかし、見直すべき無駄な公共工事はあるし、それを止めなければ、さまざまなマイナスが生まれる。私は、そう思っています。